共振するハビトゥス

主観が9割

5x20によせて

 

 

 

先日、初めて嵐のコンサート「5x20」に行ってきました。ファンになって9年目にして初めて行ったコンサートでした。

まだ公演もあるため、内容には触れません。それ以前に、コンサートのここがすごいとか、他のアーティストも含めコンサートというものに行ったことのない私には詳しく語れないのです。ただ「すごい」としか言えない。何と比べてすごいとか、言葉にできないのです。

なので、私が感じたことだけ、書き記しておこうと思います。

 

 

コンサート中に流れる曲の数々は、どれも「時代を彩った」と言える程に有名なものばかりで、自然と昔の記憶が思い起こされます。それこそ、私がまだファンになる前に見ていたドラマの主題歌であったり、ファンになって聴き込んだ曲だったり。一つ一つに想い出があります。

考えてみれば、生活の傍らにはいつも嵐の存在がありました。私が嵐のファンになったのは中学生のときでした。当時はクラス替えで環境が変わったり、受験を控えて見えない将来に戸惑ったり、目まぐるしく周囲も自分も変化を迫られました。しかし、テレビをつければ、CDを聴けば、いつでも嵐の五人がそこにいて、そのことにどれほど勇気づけられたかわかりません。いつもそこにある嵐の笑顔は確実に私の精神の拠り所となり、私のアイデンティティの一つにもなっていました。

 

しかし、「変わらない笑顔」を届け続ける裏にどれだけの努力があったのでしょう。五人とも元気で活動し続けること。五人が同じ方向を向いて仕事をやり続けること。「本当にこの仕事を楽しんでいるのだろうか」「この笑顔は心の底からの笑顔なんだろうか」と見ている側に疑念を抱かせる隙もなく、楽しそうな笑顔を見せ続けること。きっと想像もつかないような壁や障害もたくさんあったのだろうと思います。でも、私たちがその努力を知る機会はほとんどないのでしょう。

だからこそ、私は彼らの姿を見て希望をもらうとともに、少し罪悪感も覚えていたのでした。ファンの願望を投影し続けて笑顔を見せてくれる彼らに、様々なことを強いてはいないだろうかとふと振り返ることがありました。

 

 

今回のコンサートで披露された「5x20」。20周年に合わせ嵐の五人が作詞した曲です。歌詞を噛み締めながら、ドームで彼らが歌うのを聴きました。

「大丈夫 ここにいる」

その歌詞は、少なくとも私がファンになってからの年月を思いっきり肯定してくれる言葉でした。嵐がいてくれる、たったそれだけのことだけれど、それでどれだけ安心し、どれだけ元気をもらったことか。

 

「皆と歩いた20年 最高だよ」

そして、この年月を最高と言い切ってくれること。ファンとともに歩んできたこれまでの道のりを、全て含めて肯定してくれること。

 

ファンとして、これ以上の幸せがあるでしょうか。

彼らに全てを肯定してもらい、私も胸をはって言い切れます。「嵐のファンになって、本当に最高だよ」本当は一言じゃ言い表せないほど、楽しいことや悲しいことや、いろいろあったけれど。それも全部含めて肯定できる。最高だよ。

 

 

 

これからも最高な景色を見られるように……日々頑張っていきますね。心の底からの感謝を。本当にありがとう。